心理テスト

有機牛乳と普通の牛乳を判別する新技術を発見! 同位体比が鍵

Point
■同位体比を分析することで、普通の牛乳と有機牛乳を判別する方法が発表された
■普通の牛乳と有機牛乳ではリノール酸とミリスチン酸の同位体特性が明らかに異なった
■個々の栄養成分の濃度は時間経過により変動することがあるが、同位体比は変動しないため、指標にしやすい

食品の販売において、虚偽の生産地、原材料、賞味期限などで流通させ問題となっている「食品偽装」。特に、「有機(オーガニック)、無農薬、無添加」などの謳い文句は、それぞれの定義が微妙に異なる上に、もしそれが嘘だとしても消費者がそれを見抜くことはほとんど不可能なため、消費者はまんまと騙されてしまいます。

もちろん「有機」を謳う商品は、本当に有機であるべきですが、残念ながら食品業界とはそれほどホワイトな世界ではないのです。企業が利益を優先するあまり、虚偽の記載を行うケースは後をたちません。

ですが、消費者を騙すことは容易でも、科学者の目はそう簡単には欺くことができないようです。雑誌「Journal of Agricultural and Food Chemistry」に掲載された論文で、同位体を分析することで、普通の牛乳と有機牛乳を判別する方法が発表されました。

Fatty Acid- and Amino Acid-Specific Isotope Analysis for Accurate Authentication and Traceability in Organic Milk
https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.jafc.8b05063

普通の牛乳か有機牛乳かを特定するための「指紋鑑定」には、時間経過にともない比較的変化が少ない特性を突き止める必要があります。個々の栄養成分の濃度は、時間経過により変動することがあるため、良い指標ではありません。これに対し、同位体比は通常変動しませんので、研究チームはこれに焦点を当てることにしました。

同位体とは、同じ原子番号を持つものの、中性子の数が異なる核種の関係のこと。たとえば、炭素の同位体には、炭素8から炭素22までの15種類が知られています。もっとも一般的なものは、6つの中性子を持つ炭素12で、炭素13は7つ、炭素14は8つの中性子を持っています。同位体は化学的には同一の成分ですが、判別は簡単です。

さらに、同位体比(たとえば、炭素12と炭素13の比率)は、その成分の個体性を示す「指紋」として利用することができます。研究チームは、普通の餌を与えられた牛と有機農法で育てられた牛では餌となる植物が異なるため、牛乳の同位体比が異なるはずだと考えました。その結果、脂肪酸の一種であるリノール酸とミリスチン酸の同位体特性が明らかに異なることが分かりました。

今回の分析はサンプルが限定的で、あくまでも1つの概念実証に他なりません。普通の牛乳と有機牛乳を判別する国際的指標を決定づけるためには、世界中からサンプルを集めて分析することが必須です。

とはいえ、食品偽装を行う悪徳企業は、この新発見に肝を冷やしているところでしょう。実用化が進めば、「なんとなく身体に良さそう」というイメージだけで有機食品を購入している方にとって、高価格に見合うだけの価値がその商品に本当にあるかどうかの決着をつけられる好機になるかもしれませんね。

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reference: acsh / translated & text by まりえってぃ

情報元リンク: ナゾロジー
有機牛乳と普通の牛乳を判別する新技術を発見! 同位体比が鍵

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