心理テスト

ストーンヘンジ周辺の「豚の骨」が明かす、新石器時代の宴会事情

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Point
■新石器時代のグレートブリテン島では、各地の集会所で大きな宴が催されていた
■そこで食された豚の骨を化学分析することで、豚が宴の参加者によって遠方から持ち込まれたものであることが分かった
■これにより大規模な宴会が、ローカルだけでなく「全グレートブリテン」のイベントであったことが判明した

4,500年前の豚のローストの残骸に関する研究により、ストーンヘンジ周辺の儀式のために使われていた場所が、新石器時代に多様な集団を結びつけるための「全グレート・ブリテン」の集会所として利用されていたことが明らかになりました。

Multi-isotope analysis reveals that feasts in the Stonehenge environs and across Wessex drew people and animals from throughout Britain

http://advances.sciencemag.org/content/5/3/eaau6078

宴会で食された豚の骨を化学分析

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新石器時代後期(紀元前およそ2800~2400年)におけるグレート・ブリテン島において、ストーンヘンジの建設者が住んでいたとされているダーリントン・ウォールズや、英国最大の円形土塁のあるマーデンの集会所では、大規模な宴会がおこなわれていました。

ダーリントン・ウォールズの発掘調査では、冬に人々がその場所で非常に大きな祝宴をおこない、その際に大量の豚のローストや、ときには牛が食されていたことが判明。ダーリントンで回収された8,500もの骨の割合は豚と牛で10:1であり、豚の数が牛を大きく上回っていました。

他の同様の場所でも大量の豚の骨が見つかっており、これにより新石器時代後期のイギリス南部において、豚のローストは同時代の中で重要な役割を持っていたとの見解が強まりました。

しかしながら研究者らは、そうした宴会がコミュニティでのバーベキューのように、ローカルな人々の結びつきを強める目的でおこなわれていたのか、あるいは近隣グループとの協力関係を築くためにおこなわれていたのかについてを明らかにすることはできていませんでした。

そして今回、豚の骨の化学分析により、そうした宴会がグレートブリテン島の巨大な社会ネットワークをまとめる役割を持っていたことが明らかになったのです。

豚はかつてスリムだった?

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新石器時代後期の4つの異なる集会所(ダーリントン・ウォールズ、マーデン、マウント・プレザント、ウェスト・ケネットの柵による囲い)から発掘された131の豚の骨を同位体分析にかけたところ、豚の大部分はローカルで育てられたものではなく、ウェールズやスコットランドを含むグレートブリテン島の多くの異なるエリアから、宴会参加者が持ち込んだものであったことが分かりました。豚が移動したのは少なくとも30マイル(約48キロメートル)であり、中には350マイル(約563キロメートル)以上を旅した豚もいるとみられます。

そうした集会所にグレートブリテン島の多くの異なるエリアの人々が集っていたという事実は、宴会が単にローカルの人々のためのものではなく、歴史上初めての「全グレート・ブリテン」のイベントとしておこなわれていたことを示唆しています。

この研究結果には、アメリカで豚の家畜としての長距離移動について研究している『Lesser Beasts: A Snout-to-Tail History of the Humble Pig』の著者であるマーク・エシグ氏も納得しています。彼は、「豚を大移動させることができないといった考えは誤りです」と述べており、19世紀には豚がケンタッキー州と沿岸のサウスカロライナ州の間を、自らの足で定期的に移動していた事実を紹介しています。

さらに彼は、「当時の豚の見た目は、現代のものとは異なります。新石器時代の豚はイノシシのような外見で、現代の豚と比べるとよりスリムで長い足を持っていました。そして彼らは長旅に耐えうるほど健康で、身軽であったと考えられています」と語っています。

 

reference: nationalgeographic / written by なかしー

情報元リンク: ナゾロジー
ストーンヘンジ周辺の「豚の骨」が明かす、新石器時代の宴会事情

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